普段、暮らしていて、きっとこれを触らない日はないでしょう。
ジーーーッ。
ファスナーの話。
閉めるのをもっと便利に
ファスナーの歴史は実はものすごく古いのです。
1891年(明治24年)
アメリカ人ホイットコム・ジャムソンさんが考案したものがその起源。
靴紐を結ぶのをもっと便利にしようとの思いからだったそうです。
それから14年後、彼自身による改良により、
現在のファスナーの原型とされる「ザ・オリジナル」が開発され誕生し、
財布や海軍の飛行服に採用され少しづつ用途が広がります。
きんちゃっく
このチャックという名前、カタカナですが、外来語ではありません。
1927年(昭和2年)広島県の「日本開閉機会社」が
チャック印をトレードマークにファスナーを作り始めます。
このチャック印の事を指す言葉として、“チャック”が広まっていき、
今でもその名残で、ファスナーに“チャック”という呼び名が残っているのです。
このチャック印というのは、日本の巾着(きんちゃく)に由来ています。
きんちゃくの“チャック”。
日本語です。
「お口にチャック」もこのチャック。
何かを閉めるという代名詞にまでなっています。
その後、手工業的な製法で量産が始まりが、戦争が始まり、
ファスナー業界も、やはり大打撃を受けます。
終戦後は進駐したアメリカ軍の影響で需要は拡大。
再び生産が始まりますが、「日本式」といわれた手工業は欠点が多く、
まだまだ現在のようなファスナーにはほど遠く、
便利だけれど、「壊れやすい」というイメージがついてしまっていました。
YKK誕生
そこに現れたのが吉田忠雄。
1934年吉田は後のYKKとなる、前身のサイエンス商会を設立、1942年に吉田工業所と改名、
戦争により一旦解散となりますが、1945年吉田工業株式会社として再出発をきったところでした。
アメリカのファスナーの機能、デザインに衝撃をうけた彼は
手工業での生産の限界を見抜き、
一早くアメリカ製の機械導入をきめます。
そして、1950年には、日立精機と共に国産の製造機を開発。
独自の性能も、盛り込んだこの機械が
今私たちが使っている丈夫なファスナー生産の基礎となったのでした。
それからは、用途に合わせて使えるよういろいろな種類が開発され、
YKKのファスナーは日本はもちろん、世界一のシェアを誇っています。
なにげなく使っている、このファスナーですが、
目を凝らしてよく見てみると、まるで小さな機械。
多くの改良により今があるのです。
寒い日が続きますが、
ジーーーッ
しっかり閉めて、元気にいきます!