時間の目盛り
みなさんはどんな手帳をお使いでしょうか?
1ページが1ヶ月、1週間であったり、メモの欄が広くとってあったり、
後のほうに地図や路線図が書いてあるのもあります。
仕事、遊びの予定に、その日の出来事を日記として、
使い方も様々に、多くの方がお世話になっていることと思います。
手帳来日
国内に初めて手帳を持ちこんだのは、一万円札でおなじみの福沢諭吉。
1862年ヨーロッパ諸国へ渡航した際に手帳を購入し、
滞在中に見聞きした事をそこに書き残しています。
その後、1879年大蔵省印刷局よりフランスの日記簿を参考にした
「懐中日記」が発行されます。
次いで、法規や心得が掲載た警察手帳、軍隊手帳などが生まれ、
企業からも年始に配る年玉手帳というものがあらわれます。
この頃のものは小型ということもあり、いわばメモを残す備忘録的なものでした。
時間で区切る
現在のように時間を管理する“能率手帳”の誕生は、
1942年に創立された日本能率協会の理事であり、コンサルタントの
大野巌さんによる“発明”によるものでした。
時間を経営資源と捉え、時間管理の思想を意識づけ、効率よく仕事をするために
一日に時間の目盛りをつけた手帳を社員に配っていたそうです。
そのアイデアを譲り受けた日本能率協会から1949年に
3000冊が会員会社に無料配布されます。
能率手帳は、その使いやすさと当時の効率化の風潮に相まって、
法人企業に直販、店頭販売へと急速に社会の中へ普及していったのです。
綴じられた小さな工夫
その使いやすさはたくさんの小さな工夫からできています。
その一つがサイズ。能率手帳は当時の官製はがきと同じ大きさです。
あまり公衆電話もなかった当時のビジネスマンは
常にはがきを携帯し、お客様訪問した後にお礼状をかいていたことから、
手帳に挟み込んで、使えるようになっていました。
その他にも、1ページに31行、来年も必要なアドレス帳は取り出せる等、
そんな工夫たくさんが綴じられているのです。
自分の時間を自分の手で
手帳と聞けば、ビジネスツールという印象が強いと思いますが、
時間を有効に使いたいという思いはみんなが持っているもの。
企業向けだけでなく、一般向けの市場も広がってきているようです。
この間、小学生の集団下校に遭遇したのですが、
その中の女の子の数人が手帳を広げて、遊ぶ予定を決めていたのです。
メールやパソコン。どんどん便利にはなりますが
それでもやっぱり自分の手帳に自分の手でかきこむ感覚は特別なもので、
その日一日をどう過ごしたか、その字を見返すと
その時の思いがしっかり残っているのです。
詩人、宮沢賢治はその文字どおりその思いを手帳に残し、この世をさります。
雨ニモマケズ
風ニモマケズ
さあ今日も一日がんばりましょう!